進路や就学をどう選べばいいの?障害の種類と特別支援教育

来年は小学生!中学生!

親も子も胸躍るはずなのに、「どんな進路を選択したらいいんだろ?」って、悩みがいっぱいの人もいるかもしれません。

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今回は、学校ではどんな種類の教育があるのか?

どんな教育が受けられるのか?

そんな「障害の種類と特別支援教育」についてまとめてみました。

特別支援教育って何?

「特別支援教育」っていう言葉は耳慣れませんね。

平成19年に学校教育法で「特別支援教育」という言葉が登場しました。

特別支援教育とは・・・

❝障害のある幼児児童生徒❞の❝一人ひとりの教育ニーズを把握❞し、❝持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服する❞ために❝適切な指導及び必要な支援❞を行うものです。

                      文部科学省 特別支援教育について

とのことです。

難しい・・・・。

要するに、一人一人の個性にあった教育を、これから学校ではしていきますよ

ということです。

役所の言葉はいつまで経っても難しいですね(笑)

教育の種類にはどんなものがあるの?

学校は大きく二つの種類があります。

一つは特別支援学校

一つは地域の学校です。

特別支援学校って

以前は「養護学校」と言われていました。

今は呼び方が変わって「特別支援学校」や「支援学校」と呼ばれています。

支援学校は5つの種類があります。

支援学校の種類

①視覚障害

盲学校と言われることが多いです。弱視の方もいます。最近は、発達障害の子の「見え方」の相談に乗ってくれたりもします。

②聴覚障害

聾学校と言われることが多いです。聾学校は幼稚部からあります。早期から補聴器や手話などを使って人とコミュニケーションをとることを覚えるためです。

③知的障害

記憶や推理、判断などの知的機能の発達に遅れがみられて、社会生活の適応が難しい子どもが通います。

④肢体不自由児

手や足が不自由な子どもたちが通います。たんの吸引が必要だったり、呼吸の管理が必要な、医療的ケアが必要な重症心身障害児の子どもも通います。重症心身障害児の場合、通うのが難しい時は❝訪問教育❞を受けることができます。

⑤病弱

病気などで医療的な管理が必要な子どもが通います。病院に併設していることが多いです。退院しても通う子もいます。入院中に短期間通う、院内学級というのはよく聞きますね。

盲学校、聾学校は単独で成り立っていることが多いです。

知的障害の子どもだけ、肢体不自由の子どもだけが通う支援学校もあるし、対象が知的障害と肢体不自由など、複数を対象としている学校もあります。

発達障害の子どもはどの支援学校に通うの?

気づかれましたか?

発達障害を対象にした支援学校ってありませんね?

彼らはどの学校に通って教育を受けるのでしょうか?

そもそも❝発達障害❞という概念は最近できたものなので、発達障害を対象にした支援学校がないんです。

知的障害を持つ発達障害の子どもは「知的障害」の支援学校に入って教育を受けます。

知的障害のない発達障害の子は??

とっても微妙な問題です。

現在の教育のはざまにある課題かもしれません。

でも、最近は個人に応じた対応をしてくださっているように思います。

知的障害はないけれど、支援学校が適当と判断されることも増えてきています。

地域の学校での特別支援って?

地域の学校に通う子どもにも、様々な種類の特別支援があります。

特別支援学級

小学校や中学校にある少人数学級のことです。「○○学級」のような名前が付いた学級がありますね。あの学級のことです。

【定員】

一クラス8人が定員です。あまりにも学年が離れている子どもが同じクラスにいるときは、先生が多めにつくことがあります。

【クラスの種類】

障害の種類別にクラスが設置されています。

知的障害クラス」が一番多く、大抵はどの学校にもあります。

次に多いのは「自閉症・情緒障害クラス」です。発達障害があったり、集団に適応するのがしんどくて個別の配慮が必要な情緒障害を持った子どもが所属します。

その他「肢体不自由児クラス」「病弱クラス」「弱視クラス」「難聴クラス」などが必要に応じて設置されます。

「肢体不自由児クラス」は時々ありますが、ほかのクラスは少ないと思います。

【授業形態】

その子どもにあった授業形態をとります。

小学校では「知的クラス」では「国語」と「算数」は基本的に支援学級、他の教科は通常の学級で教育を受けることが多いのではないでしょうか。「情緒学級」では、もっと柔軟に対応してくださると思います。

中学校では主要教科は支援学級、副教科は通常の学級で教育を受けることが多いようです。

地域によって、また、学校によっても若干方針が違いますので、直接学校に確認されることをお勧めします。

【籍は?】

支援学級に在籍します。

【コース変更は?】

できます

入学した時は配慮が必要だったけれど、個別支援によって力をつけて、高学年で籍を通常学級に移す子どももいます。

逆に途中からしんどくなって、学年が変わる時に籍を支援学級に移す子どももいます。

ただし、クラスの変更は基本的には年度替わりの4月からです。

また、教育委員会から籍を変更する許可をもらわなければなりません。

通級教室

なじみのない名前ですね。

【どこにあるの?】

通級学級を持っている学校は多くはありません。

各エリアごとに、数校に一校くらいあります。

そのエリアの子どもは、その通級学級がある学校に時々行くのです。

小学校にも中学校にもあります。

【対象は?】

個別支援の教育があったほうが良い子どもで、通常学級に在籍している子どもが対象です。

【何をするの?】

苦手な分野を克服するために指導してくれる教育の場です。

国語の漢字が苦手な子は漢字を、読解が苦手な子は読解を、計算が苦手な子は数字の理解を指導してくれます。

【指導の形は?】

多いパターンは、授業が終わってから、親が通級学級に送迎しするパターンです。

週に1回~2週に1回ほど割合で通うのが多です。

時間は1時間くらいが多いです。

予約制になっていて、基本的に個別指導です。

【籍は?】

通常の学級に在籍している子どもが対象の教育プログラムです。

最近、この教室に通う子どもも増えてきましたよ。

ことばの教室

言語障害学級通級指導教室という、難しい名前の教室です。

言葉が不明瞭音の獲得が未熟(カ行がタ行になるなど)話し言葉がスムーズでないどもってしまう、など、言葉でのコミュニケーションがうまくいかないときに相談できる教室です。

支援員の先生の増加

通常学級の中に要支援の子どもが何人もいると、教育委員会が支援員の先生を派遣してくれて、担任の先生や子どもたちを助けてくれるようになっています。

先生の配置に関しては、地域によってずいぶん違います。
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進路や就学を決定するにはどうしたらいいの?

それぞれの市町村の教育委員会は「就学先を決定する仕組み」を持っています。

いろんな呼び名がありますが、おおむね「就学指導委員会」のよう名前ががついています。

そこで、どんな進路を選ぶとよいのか?

どんな就学先がいいのか?

そんなことを判定してくれます。

専門家からの意見、保護者からの意見を聞くことが義務付けられています。

特に支援学校や、地域の学校の支援学級など、通常学級以外のクラスに籍を置きたい時は、ここで判定されないと行けません。

また、就学先・進路先をどちらにするか迷う場合も受けておかれることをお勧めします。

特に小学校入学の場合、学校が子どもの状態を把握しないまま入学、新学期を迎えたときに、実際に勉強が始まってから、先生が指導に困ることがあります。

前もって分かっていたならば、ちゃんと学校も対策が立てられるのになあ、と残念な時もあります。

就学前、進学前に子どもの状態を正しく把握してもらい、スムーズに学校生活が送れるようにしてあげましょう。

まとめ

進路先を考えるときには、就学指導委員会に相談して判定をしてもらうことが必要です。

進路先、就学先には大きく二つの選択があります。

支援学校と地域の学校です。

地域の学校には、さらに通常学級に在籍、支援学級に在籍、通常学級に在籍して通級学級に通う、などの選択があります。

どこで教育を受けるかは、親としてはとても心配ですね。

今、通っている担任の先生たちともよく話し合い、納得のいく選択をしていきたいですね。

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