私は発達障害かも? ADHDで仕事に失敗しないためには

毎日精いっぱい仕事を頑張っているのに、なぜだか失敗ばかり。

どうやったら上手くんだろ?って悩んでいる方はいらっしゃいませんか?

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発達障害という言葉を最近よく耳にします。

発達障害を持った子どもの対策が充実してきているのに対して、大人の発達障害はまだまだ知られていません。

しかし、実は“仕事がうまくいかない”ことが発達障害に気づくきっかけになる大人がとても多いのです。

今回は、ADHD(注意欠如多動性障害)と仕事との関係をまとめました。

一度、自分の個性を見直してみませんか?

発達障害の人にとって大切なこと

発達障害とは、生まれつき持っている脳の機能不全が原因だとされる障害です。

身の回りに起こる様々な知識を学ぶ時に、独特の認識のしかたをしたり、独特の感覚を持っていることが多いので、生きにくさを感じながら成長していきます。

あるいは、得意項目と不得意項目がはっきりしていて、全体的に凸凹をもって成長することも多いのも特徴です。

そんな発達障害の方にとって、生活するために一番大切なことは何でしょうか?

・・・それは、「自分の個性、特性を知る」ことです。

最近は「発達障害」の概念が広まったので、小さな子どもは保健所の健診段階でチェックされ、発達障害児を「早期に発見して早期に教育する」ことが可能になりました。

そして、まずは子どもに関わっている親や先生が、その子どもの個性と特性を知り、彼らにあった教育方法を考えることが可能になってきました。

最近の知見では、2歳ごろから発達障害を発見して教育すると、その後の経過が良いとされています。

実際に、子どもの個性を理解して関わってあげると、かんしゃくやこだわりが改善されて、幼稚園や保育園で楽しくお友達と過ごすことができるようになる子どもがとても多いです。

では、大人の場合はどうでしょうか?

発達障害の概念が出てきたのは最近なので、現在の大人は診断がつかないまま成人を迎えて社会生活を送っている人が圧倒的な数を占めています

小さい頃から周囲に理解されずに苦しみながら大人になった人が、誰にも気づかれず、そして、自分でもそうとは知らずに毎日を過ごしている人がとても多いのです。

発達障害、特にADHD(注意欠如多動性障害)の方は、不得意な面と同時に、素晴らしい力を持っていることも多いです。

自分の良さを知り、改善点を探る。

自分の個性、自分の特性を知ると、何をすべきかが見えてきます。

大人になってからでも遅くはありませんよ。

仕事がしんどくなってきた時。それは、自分の生き方を見直す時でもあります。

自分の生き方を変えるための良い機会だと思っていきましょう!

発達障害とADHD(注意欠如多動性障害)の関係

発達障害にはどんなものがあるのか紹介します。

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厚生労働省 発達障害の理解のために

発達障害は、上記の表のように大きく3つの障害に分けられます。

  • 自閉症:現在は自閉症スペクトラムと言われています。社会性の障害・コミュニケーションの障害・想像性の障害の3つの領域の苦手さがみられます。言葉や知的な遅れがない場合はアスペルガー症候群と呼ばれます。
  • 注意欠陥多動性障害(ADHD):現在は注意欠如・多動症や注意欠如・多動性障害と言われていますが、日常的には「注意欠陥多動性障害」と呼ばれることが多いです。
  • 学習障害(LD):他の学習と比べると「読む」「書く」「計算する」が特に苦手な場合に言います。

ADHDは、発達障害の一つとして考えられる障害・・・ということですね。

チェックしよう。あなたはADHD?

ADHD(注意欠如多動性障害)とは、注意力や多動、衝動性の問題が強くて、日常生活に支障をきたしてしまう障害です。大きく3つのタイプに分けられます。

多動・多弁型

  • 落ち着きがない
  • 話をしていても目がキョロキョロして落ち着きがない感じ
  • 貧乏ゆすりや指をポキポキ鳴らす
  • 家事や仕事をしていても他のことに気持ちが行ってしまう
  • 仕事をやりかけたままで他のことをする
  • 話し出すと止まらない

 

不注意型

  • 集中力がない
  • 片付けができない
  • 忘れ物が多い
  • 仕事でケアレスミスがとても多い
  • 時間の管理が苦手で逆算して行動できない。だから約束の時間にも遅れる
  • 仕事の約束そのものを忘れる
  • 締め切りに間に合わない
  • 作業などを順序立てて行うことが苦手
  • 興味があることには集中して止められないけれど、コツコツとしなければならないことは長続きしない
  • 仕事で同時にいくつも言われると訳が分からなくなる

 

衝動型

  • 言いたいことが我慢できないので失敗する
  • 人の会話に割って入ってしまう
  • 欲しいものがあるとついつい衝動買いしてしまう
  • 怒りっぽくて、スイッチが入るとすぐに怒る
  • 仕事で人に相談せずに勝手に決めることがある

 

当てはまることが多い、またはとても強く当てはまる項目がいくつかあるのなら、ADHDを疑ったほうが良いかもしれません。

ADHD(注意欠如多動性障害)の診断には

ADHDの診断はどうやって行われるのでしょうか?

ADHDは大人になってから発症するものではありません。

1、2歳の頃はどうだったか?幼少期の様子がどうだったか?小学校ではどう過ごしたか?

そんな子供の頃の様子が診断するときの大事な情報となります。

ご自身は幼少期のことは覚えていないと思いますが、小学校、中学校、高校時代なら覚えているでしょう。

一度、ゆっくり思い出してください。

その頃に何もつらいことはなかった、生きにくさを感じなかった。そんな方はADHDではありません。今のしんどさは、他の病気が影響しているかもしれません。

仕事をするときにまずすることは?

大人のADHD(注意欠如多動性障害)の方にとって一番大事なことは、味方になってくれる人を見つける・・・です。

あなたが仕事で困っていることを、誰かに打ち明けられますか?

いたら、まずその人に話を聞いてもらいましょう。それが、一番始めにすることです。

一緒に仕事をしている同僚や先輩、上司が一番いいのですが、職場の雰囲気や環境的に言いにくいこともあるかもしれませんね。

そんな時は家族や親友に打ち明けてください。困っていることをちゃんと話して、自分のことを客観的に評価してもらってください。

なぜなら、意外と自分が仕事の何に困っているのか?何が苦手なのか?が分からないことが多いのです。

あなた自身は生まれてからずっと、その苦労を抱えて頑張って生きてきたので、他の人達もみんな、あなたと同じ感覚で生きているに違いないと思っている事も往々にしてあります。

話しているうちに、自分の感覚と他人の感覚の違いが分かってきます。ああ、他の人って、意外と苦労してなかったんだ!私って一人で頑張ってたんだなあ、って思うかもしれません。

そしやって話をしていくうちに、仕事のどの部分が苦手だったのか、どのくらい苦手だったのかがわかるでしょう。

一般的な感覚と自分の感覚の違い。

それをちゃんと把握しましょう。まず、自分を知ることがとても大事です

そして、そうやって自分を見つめるきっかけを作ってくれた人を味方につけて、一歩踏み出してみましょうね。

具体的な対策を立てる

次に具体的な対応策を立てましょう。

味方になってくれる人にぜひアドバイスをもらってください。具体的なアドバイスをもらってください。

専門的な意見が欲しい時は、各都道府県に設置されている「発達障害支援センター」に相談してください。いろんなノウハウを持っていますので、その方に合ったアドバイスがもらえます。

参考までに、よく使われる方法を挙げておきます。

話し出すと止まらない:喋りすぎた・・・と感じた時、周囲の方はどんな反応をされているか覚えておきましょう。みんなが静かになる。下を向いて関心を示していない。など、いろんな反応があるはずです。次からは、そんな様子が見られたら黙るようにしましょう。
集中力がない:短い時間なら集中できますね。それでいいです。集中が切れたら、他の仕事をやってみる・コピーをとるなどの動く仕事を挟む・・・など気分を変えながら集中を重ねます。

片付けができない:ものを置く位置を決める。書類などは左から右に順に置いていく。左は古い情報、右は新しい情報・・・と一目見て判断できます。左にたまっているものはチェックして、いらないものは処分します。箱を利用して、急ぎの仕事・数日以内にするもの・・・などに分ける。

物をよくなくす:同時に二つ以上の作業をしない。ひとつづつ片づけて処理する。同時に処理をすると、何かしら手に持っていたものをどこかに置いてしまいます。置き場所を決めて習慣化する。例えば、「鍵置き場」を作って、カギは必ずそこに置くように習慣づける。

すぐ忘れる:目につきやすい場所に張り紙をする。

ケアレスミスをする:どんなケアレスミスが多いか分析しましょう。時間の管理が苦手で逆算して行動できない。だから約束の時間にも遅れてしまう。約束そのものを忘れる。締め切りに間に合わない。

時間を管理できない:今は携帯に手帳の機能が充実しています。アラームなどを使って行動にメリハリをつけましょう。

作業などを順序立てて行うことが苦手:優先順位をはっきりさせましょう。紙などにスケジュールを書き出して確認します。

操作が覚えられない:写真で撮って、操作の順番を書き、確認しながら作業をする。

器用に立ち回れない:器用じゃなくても大丈夫です。同時に複数のことをするのが苦手な方が多いです。複雑な作業は細かく区切って、一つ一つをていねいにこなしていきましょう。

要領よく話せない:何を伝えるのかをメモにまとめて、簡潔に話せるような工夫をする。文章にまとめて読んでもらう。

怒りっぽい、キレやすい:心の温度を知る。自分の感情に点数をつけます。例えば、怒りの点数100点満点中、どうやら、自分は70点に達すると怒りのスイッチが入ってしまうらしい・・・と分かってきたら、70点に近づいてきたら深呼吸をする、その場から離れる、などの方法でクールダウンする。

すぐパニクってしまう:パニクっているときは呼吸が浅いので、一度深呼吸をしてから息を整えましょう。そしてゆっくりと話し出しましょう。なるべく声を低めにして落ち着きを取り戻すように心がけましょう。

どのタイミングで質問したらいいかわからない:相手の机などに「お時間がある時に声をかけてください」とメモを残しておく。「今、少しよろしいでしょうか?」と尋ねて様子をうかがう。

電話対応が難しい:心の準備がないままに、臨機応変に対応しなければならないので、とても難しいですね。最低限必要なこと・・・相手の名前や要件などを書き込めるメモをそばに置いて対応します。メモには、要件を書き込めるような「記入欄」をあらかじめ作っておくと良いかもしれません。挨拶の言葉は電話周りに書いて張っておくと良いかもしれません。文を読むと挨拶の言葉が出るので焦りません。

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会社で困った時は

仕事をしていると、予期しないことがたくさん起こります。

そんなときは焦ってしまいますね。

でも、一人でうろたえても解決にはなりません。

そんな時に味方になってくれる人を頼りにしましょう。

相談するのは悪いことではありません。むしろ、困りごとを声に出して伝えないと、周りの人は気づいてくれません。

緊張せずに相談できる人がいたら、まずはその人に声をかけてみてください。

まずはその人からアドバイスをもらって、「こんな時はこう言えばいいんだな」「こんな時は、この人に言うと解決した」そんな実感を積み重ねていきましょう。

上手に人に頼れるようになることが、大人が仕事をする時にはとても大事です。

その時にとても大事なこと…それは親切にしてもらったらお礼を言うとことです。

人間関係につまずいてしまうと、緊張してしまって、挨拶やお礼や謝罪ができなくなる人がいます。

とても基本的なことですが

挨拶をする

お礼を言う

謝ることができる

それは常日頃心がけましょう。



まとめ

ADHD(注意欠如多動性障害)は生まれつき持っている個性だということができます。

自分の個性や特性を知って生きることは、人生を何倍も豊かにしてくれます。

ADHDの方は発想力が豊かだったり、興味があることへの情熱が素晴らしかったり、行動力が素晴らしかったりします。

そんな個性はうんと活用して自信を持っていきましょう。

苦手な面は、得意なことでカバーすることが大切です。

また、仕事で困った時は、上手に人を頼って相談できる技術が必要です。依存と頼ることは違います。自分の仕事がきっちりできるようになるためのサポーターは、たくさんいていいのですよ。

小さい頃から失敗が多いと、大人になっても自信をなくしがちになりますが、あなたを応援している人は必ずいます。

思い切って誰かに声をかけ、そして行動してみましょう。何かがきっと変わってきますよ。

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