男性は声が太くて力もあるので、怒るととても怖いですよね。
その大きな声に恐怖を感じてしまって、身体がすくんで何も言えなくなる女性も多いのではないでしょうか。
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何故、男性はすぐに怒るのでしょうか?
その理由を探って、どう接していけばいいのかを考えていきましょう。
すぐ怒る男性と発達障害。怒る原因は?
男性がすぐ怒る背景や怒る理由は様々でしょう。
一般的に“怒り”とは、自分の存在価値がおびやかされるような事が起こった時に表れる感情で、その背景には不快感、恐怖、悲しみ、甘えなどいろんな感情が隠れていると考える事ができます。
女性はお喋りが上手で自分の感情を言葉で表現する事が得意ですが、男性にはそれが苦手な人も多いようです。
その分、言葉の代わりに怒りや暴力として表れるのですね。
怒る事自体がもう自己表現の一部になってしまっている…という事もできます。
しかし、すぐ怒る人も好き好んで怒っている訳ではありません。
怒った後は自己嫌悪に陥って「またやってしまった…。」とため息をついているのではないでしょうか。
怒る事は良くないとは分かっていてもやってしまう…。
怒る人も、怒られる人も、どちらにとっても辛くて不幸な事です。
発達障害とは、社会的なルールが分かりにくかったり、会話が成立しにくかったり、融通が利かない固さを持った症状を指す総称です。
周囲の人との意識のズレが大きいと社会的な摩擦も大きくなり、様々な困難さを抱えることになります。
その為、発達障害を持っている男性は特に仕事や日常生活でつまずく事が多く、結果、挫折したりコンプレックスを抱えてしまいがちです。
その辛い気持ちやイライラした思いを“怒る”と言う形でしか表現できないとしたら…。
やはり怒る方も怒られる方も不幸です。
しかも診断がちゃんとついていない発達障害の男性は、自分には生活する上での苦手さがどこかにあり、周囲の人との意識のズレが大きい…と漠然とは感じていても、それがどこから来ているのか、何が苦手なのかが分かっていません。
分かっていないから余計に苦しくて怒るのです。
診断がついていない方はいろんな面で現在も大変ですし、成人するまでにも沢山辛い思いをして成長してきたに違いありません。
その苦労は言葉では言い表せないものだった事でしょう。
その苦しさの積み重ねがストレスとなって、“怒り”に繋がっている可能性も十分にあります。
もしあなたの側にすぐ怒る男性がいて、その彼に社会的な価値観のズレをとても感じるならば、もしかしたら彼は発達障害かもしれません。
彼らには社会とズレている事をきちんと言葉にして伝えあげないと、なかなか自分の苦手さには気づけません。
発達障害の改善には周囲の理解と教育が必要です。成人した男性に“教育”は難しいかもしれません。
しかし、小さい頃から絡まっていた混乱の糸をきちんとほどいてあげないと、その男性が“怒る事”から解放される事はありません。
是非あなたが彼の側に寄り添って、良き理解者、良き支援者になってあげてください。
あなたに、彼の社会のズレを訂正する“通訳者”になって頂きたいのです。
すぐ怒る男性と発達障害。怒る原因と対応するための8つのポイント
1.社会的な知識を持っていない
朝、職場で会うと「おはよう」と挨拶するのは普通ですよね。
大抵は目を合わせて笑顔で挨拶します。
しかし発達障害の男性は、誰に教えてもらわずとも獲得するようなそんな知識やルールが分かりません。
挨拶すると人間関係が円滑に回ると理解できてないのです。
何かしてもらったらお礼を言う。
こちらに非がある時は謝る。
分からない時に「すみませんが教えて頂けませんか?」と丁寧に依頼する。
人と話をする時は視線を合わせる。
えっ?それって常識じゃないの?と思うような知識を持ち合わせていないのです。
表情が固い方も多いので、笑顔が作れなくて不機嫌だと判断される方もおられます。
だから周囲からひんしゅくを買ってしまったり、「あの人は謝らない」「偉そう」と非難されてしまいます。
当事者は何となく非難されているのには気づくかもしれませんが、何故みんながそんなに目くじらを立てて怒るのかが理解できていません。
そんな感覚のズレにストレスを感じてイライラしたり不機嫌になってしまいます。
注意されればされるほど、ストレスが強くなってとうとう爆発…。
それがその男性が怒る理由です。
対応策としては、具体的なルールを教えてあげて下さい。
「そんな時は“すみません”を付け加えれば相手は怒らないよ」
「そんな時は目を見て。人の話を聞く時はそうすると、“ああ、ちゃんと聞いてくれてるんだな”ったら相手が思ってくれるよ」
そこまで言うの?と感じるくらい丁寧に伝えないと分かりにくいのです。
具体的にルールを伝える。
一度実践してみてください。
男性は少しづつですが、怒りを溜めなくなりますよ。
2.空気を読むのが下手
すぐ怒る男性は「そんなのバカだね」と冗談です言ったら本気でキレて怒ってしまった事はありませんか?
また「昨日のお休みは如何でしたか?」と会話のきっかけを作ろうと話しかけても「“どう?”というのはどういう事ですか?」と、拍子抜けするような返事が返ってくる事はありませんか?
また「そろそろお昼ですね。」とお腹が空いてる事をアピールしているのに「12時ですから」と返事をして、“お昼”の言葉に含まれた意味を汲んでくれなかったりしませんか?
そんな事も分からないの⁇と驚いた表情をしても分かってもらえない。
病気でしんどそうにしていても、気づく様子さえ見られない。
そんな風に表情が理解できない事はありませんか?
発達障害の男性は、言葉を文字どおりに理解して、文脈 い含まれた意味が理解できなかったり、冗談が通じなかったり、人の表情が分からなかったりします。
それで誤解を生む事が多いです。
当事者の方は会話の意味がわからなくて辛い思いをしたり、会話についていけなくなって疎外感を感じたりします。
その辛さが上手く伝えられなくて怒りをぶつけてしまいます。
怒る事が精一杯の表現方法なのですね。
もし男性がキレたなら、落ち着くのを待ってから優しく声をかけてあげて下さい。
「さっきバカだねって言ったのは冗談だよ。あなたが言った事が面白かったから。決してあなたをバカって言ったんじゃないよ」と通訳してあげて下さい。
大抵の人は、からかわれた時は全人格を否定されたと感じています。
何に対して“バカ”といったのかをはっきり伝えてあげると安心します。
あなた自信をバカにしたのではないんだよ、という事が伝わるような言い方に変換してあげて下さい。
だんだんと場の意味が分かってくると、疎外感やイライラを感じなくて怒る事も少なくなってきます。
3.変更が苦手、マイペース
自分の立てた計画は崩さない。
立てた計画は予定通りに事が運ぶはず。と考えている人はいませんか?
相手の都合や立場を考える事なく自分本位で進めていきます。
ですから、急に予定が変更されるととても不愉快になって怒り始めますし、予定通りにいかないのは「予定に合わせようとしないお前が悪いんだ」と怒りの矛先が何の責任もない人に向けられたりします。
もともと変化が嫌い。
同じ事と繰り返しが好き。
毎日の生活リズムが同じだと安心できる。
そんな特性があるので、変化に対してのストレス耐性がなくて、ストレスが溜まると怒る事に繋がっていきます。
そんな方には具体的な予定をキチンと伝えておきましょう。
「こう言う予定になっていますが、◯日までに相手から電話あればこちらに変更になります。 また降水確率が◯パーセント以上になると会場を変更します。」の様に、数字などを多用しながら、想定されうるパターンを、一つではなく幾つか具体的に伝える事が大事です。
見通しをしっかりイメージさせてあげましょう。
4.〜べき思考になりがち
怒る男性に多い思考様式です。
部下とは上司の言う事に従うべきである。
情報は必ず文書で伝えるべきである。と、頭が固くて柔軟性がありません。
でも世の中は自分が思った通りにはなりません。
部下が命令を聞かなかった。
自分が命じた通りに振るまわなかった。
家のルールを守らなかった。と、自分の思いやルールにそぐわない行動が見られるとイライラして爆発してしいます。
対応としては、どこまでその男性の意に添えるか、どこから沿えなくなるかの境界をはっきりさせておく事です。
相手が例え上司だったとしてもできる事と出来ない事があります。
「ここまではできますが、それ以上は1人では無理です。その時は後2人ほど人を回してください。」とハッキリと端的に言いましょう。
曖昧な返事をしていては、当然思う通りになるはず…と判断されてしまいますのでハッキリと伝える事が大事です。
5.感情のコントロールが下手
小さい頃から感情のコントロールが苦手な方が多いです。
小さい頃はテンションが上がりやすくてガサガサしていた…なんて事もあったかも。
人は誰でも不安や怒りの様な不快な感情を上手く処理するのは難しいものです。
しかし、様々な経験を積み重ねていく中で、そういった感情もコントロールできる様になります。
発達障害の方は間違った積み重ねをしてしまいます。
嫌な事があって怒ったら思い通りに事が運んだ…。
そんな経験から、怒る事で解決する方法が強化されて、自分のコミュニケーションパターンとして定着させてしまったのです。
男性が怒っている最中に説教を始めると、益々怒りの火を燃やしてしまう事になりかねません。
男性が怒る時はそっとしておきましょう。
嵐が過ぎるのを待つ様に。
もし、その男性が別の場面でとても上手に対応している場面があったらその時がチャンスです。
是非ともその行動を評価してあげて下さい。
「今日の子供達への対応、感心しちゃった。あんな風に説明されると納得するよね。さすがね。」と具体的に伝えてあげて下さい。
褒められて怒る人はいません。
褒められながら、自分がどうしたら怒らずに行動できるのかのヒントを貰えるとラッキーですね。
表現方法としての怒るパターンから脱却させて、別のパターンでも対応が可能だという事を伝えてあげて下さい。
6.推測する事が下手
経験した事から学び取った事を別の場面で生かす事がとても下手です。
あの時こうして対処できたから今回もあのやり方で行こう。と自分のタンスの引き出しから上手に情報をセレクトできないのです。
だから行き当たりばったりの行動になりがちで失敗してしまいます。
失敗をしてから、あっそうだった。またやってしまった…。と自己嫌悪に陥り自信を無くしてしまいがちです。
感情のコントロールが苦手な男性は情報タンスから上手く引き出せくて、とっさに出るのはやはり今まで取ってきた怒る方法。
怒らないで済む別の方法を、引き出しからすぐに出せ様になる事が大事です。
先程の「5.感情のコントロールが下手」と同じですが、パターンを変えていく為には「このパターンでやってみたらできた」と言う実感が大事です。
その男性が親しい方ならば、是非話し合ってみてください。
「怒りそうになったら深呼吸してから話すようにしたら?」
「怒りが湧いたらその場から離れてみようよ」
別の行動で成功したら、怒る男性も少しづつ自信が取り戻せるはずです。
7.ストレスを感じやすい
発達障害の可能性がある方は、ストレスを感じやすい方でもあります。
大きな音が嫌い。
人ごみの様なザワつきが苦手。
感覚がとても敏感で、外出すると疲れて怒りっぽくなります。
これに対しては周囲の人が少し理解してあげる必要があります。
なるべく不快と感じない環境を一緒に考えてあげましょう。
外出するなら人混みが少ない朝のうちに出掛ける。
イヤフォンをして好きな音楽を聴く。など、ストレスを避ける方法を一緒に考えてあげて下さい。
8.仕事の失敗が多い
男性がすぐ怒る原因としては、これが一番多いかもしれません。
仕事も手順が覚えられない。
同時に複数の作業をするのが苦手で、〜ながら作業が出来ない。
不注意でおっちょこちょいなのでよく失敗する。
様々な場面で失敗するのですっかり自信をなくしてストレスを貯めこんでしまいます。
それがすぐ怒る男性にしてしまいます。
原因がハッキリしているのならば、その苦手さに対しては具体的な対策を立てましょう。
手順を覚える為にマニュアルを作る。
写真を撮って見て覚える。
もし職場の方も理解してくださるのなら、一緒に考えて頂くのも良いかもしれません。
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褒められる事、認められる事に慣れてもらいましょう
発達障害の男性は小さい頃から様々な失敗を繰り返し、挫折ばかりを繰り返してすっかり自信をなくしている可能性がとても高いです。
達成感を持てないままイライラを溜め込んで、すぐに怒る性格が形成されたのです。
まずは自信を取り戻し、自分を大事にできる様にならないと、怒り感情の根っこは解決できません。
怒りっぽい男性の発達障害に気づいたなら、是非その男性の良いところを口に出して伝えてあげて下さい。
叱られる事に慣れていても、褒められる事には慣れていません。
しかし自信回復には褒められる事や評価される事が必要です。
まとめ
“怒り”とは、自分の存在価値がおびやかされるような事が起こった時に表れる感情で、その背景には様々な感情が隠れています。
発達障害とは、社会的なルールが分かりにくかったり、会話が成立しにくかったり、融通が利かない固さを持った症状を指す総称です。
周囲の人との意識のズレが大きいと社会的な摩擦も大きくなり、結果的には挫折したりコンプレックスを抱えてしまいます。
発達障害の男性は様々な失敗を繰り返してすっかり自信をなくしてしまい、その結果怒りで自己表現している可能性があります。
怒りの根っこを解決する為には自信を取り戻し、自分を大事にできる様になる事が必要です。
1.社会的な知識を持っていない
2.空気を読むのが下手
3.変更が苦手、マイペース
4.〜べき思考になりがち
5.感情のコントロールが下手
6.推測する事が下手
7.ストレスを感じやすい
8.仕事の失敗が多い
これらの8つの点で具体的で細やかな対策を立ててあげましょう。
発達障害の症状については詳しく書いていますのでこちらをご覧ください。
⇨旦那がすぐ怒るのに耐えられない!疲れたあなたが知っておくべき事
また、喫煙とイライラの関係はこちらをご覧ください。
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