お友達におもちゃを貸さなかったり、叩いたり。
子どもを見ていると、なんて意地悪なんだろうって、我が子ながら腹立たしくなることってありますよね。
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育てにく子だと感じる子は、実はとてもナイーブで、いろんな事を感じ、考えています。
育てにくい子、意地悪に困っている子の心の中をちょっと覗いてみましょう。
育てにくさと意地悪な子の関係
大人から見ると手がかかって育てにくい子ですが、子どもから見ると意地悪な子って、どうしてあんな事をするのでしょうか?
少し見てみましょう。
案外、原因は子ども本人ではない事が多いものです。
意地悪な子の特徴〜言葉で表現するのが苦手〜
男の子に特に多いです。
女の子は小さい子でも、立石に水のように流暢にお話する子も多いですね。
女の子に非難されてタジタジの男の子ってよくいます。
女の子に負けないくらい言い返せればいいのですが、そう出来ない子の方が多いと思います。
すると、どうなるのか?
ペチンッとお友達を叩いたり、ガブッとお友達を噛んだりします。
すると周囲から一斉非難。
先生からも「そんな意地悪してはいけません。」と叱られてしまいます。
また、話し出すのが遅かった子にも多いです。
話し始めるのが遅かった子は、ようやく3歳になった位から、意味の通じる日本語を喋るようになった…ということが多いです。
3歳くらいって、幼稚園に入ってこれから集団生活を頑張りましょうね。っていう頃です。
言葉がやっと喋れるようになった頃に、いきなり集団生活で言葉を操らないといけなくなると、本人もとても大変です。
心の中ではいろんな事を感じて、言いたい事も沢山あるのに言えない。
本人もとてももどかしく感じています。
だから、イラっとしてついつい手が出て叩いたり意地悪な事をしてしまいます。
自分は言いたい事がちゃんと伝えられなくてもどかしいのに、さらに大人に叱られて「意地悪な子」って言われてしまします。
ちょっと、悲しいですね。
意地悪な子の特徴〜空気を読むのが下手〜
小さい子でも空気を読むのがとても上手な子がいます。
先生がちょっと睨むと“ヤバい!”と感じて、すぐに先生が期待する行動をする。
お友達を叩こうとした時に、先生に睨まれて、挙げた手をサッと下ろしたり、お母さんが睨むと、嫌な野菜をゴクンと飲み込んだりできる子です。
大人のちょっとした様子を見て、自分の行動を修正するのは「社会的参照」と呼ばれています。
赤ちゃんは、お母さんのこんな睨みの効いた表情を目にする事で、自分の行動の良し悪しを判断して大きくなっていきます。
多くの子は、この「社会的参照」を元に、行動の良し悪しを学んでいます。
手のかかる育てにくい子も、それはちゃんとそれは出来るはずなんです。
ただ、楽しくお話ししている。
子ども同士でテンションマックスで遊んでいる。
そんな時にまで空気を読んだり、先生やお友達の顔の表情のわずかな変化には気付きにくい子もいます。
きっちりした性格で、大人が期待している事に応えたい子は、すぐに気付きます。
でも、大人が期待しているのに応えるよりも、自分がしたい事を今はいっぱいしたい!
今やってる事に夢中!
そんなタイプの子は、周囲の期待になかなか気付きません。
だから、先生がちょっと睨んだくらいではビクともしません。
女の子が、そんな怒っている先生に気づいてヒヤヒヤしても、その子はマイペース。
周囲の期待通りにならないので、「育てにくい子」「周りに配慮しない意地悪な子」と烙印を押されてしまうかもしれません。
意地悪な子の特徴〜認めて欲しい〜
誰だって人に認めて欲しいものです。
私たち大人だってそうです。
上司にこの頑張っている気持ちを認めて欲しい。
徹夜で書いたのを知って欲しい。そして褒めて欲しい。
今日のお出汁はカツオと昆布からちゃんと取った。旦那様は気づいて“美味しい”って言ってくれるかあ。
母の日に、お義母さんの好みを考えてプレゼントを贈った。喜んでくれるかな?私のこと、良い嫁だっておもってくれるかな?
小さなことから大きなことまで、自分がやっている事を理解して欲しいって思いうことは多いですね。
子どもだって同じです。
お母さんはこの前、お利口さんになりなさいって言った。
だから、今日はちゃんとトイレを汚さずにオシッコしたのに何も言ってくれない。えっ?どうして?
嫌いなものもちゃんと食べなさいって言われた。だから今日のお弁当は全部食べたよ!なのに、どうして何も言ってくれないの?
妹に優しくって言われた。だから、今日はちゃんと仲間に入れて遊んであげたのに…。お母さんは褒めてくれないの?
子どもはお母さんや先生に言われたことをちゃんと覚えています。
そして、親や先生の期待に応えようと頑張ります。
でも、親や先生って勝手ですよね。
“困ってる”“手を焼いていて、ほんと、育てにくい”“こんなに意地悪なんだから”
そんな事をお母さんたちは愚痴っているのに、それができた途端に思うことはどんなことでしょうか?
「そんなことできて、あ、た、り、ま、え!」
大人って残酷ですね 笑
子どもは納得しますか?
しませんよね。
どうするか?
怒るでしょう。イライラするでしょう。
そしたら、優しくしてあげた妹に意地悪するでしょう。
お母さんに口答えして、お母さんにも意地悪するかもしれません。
育てにくい子は、もともと育てにくいのではありません。
周りとの関係の積み重ね。
そんな事が育てにくさの原因になっているのかもしれません。
意地悪な子の特徴〜嫉妬している〜
兄弟間に多いです。
兄弟で同じように育てていても、やはり一番上の子どもさんには厳しく躾けがちです。
なにしろ、1番目の子育ては、何歳になっても「初めて」です。
力も入りますし、責任感も半端じゃありません。
だから、少し厳し目になってしまうでしょう。
「お兄ちゃんだからこうしなさい」
「お姉ちゃんなんだから、もっとしっかりしないと」
“お姉ちゃん”や“お兄ちゃん”と言う言葉を使えば使うほど、お姉ちゃんやお兄ちゃんは、姉や兄としての責任を果たす事が義務になってしまい、“楽しい”よりも“辛い”“イヤだ”という気持ちが先行してしまいます。
そんな事を言われない弟や妹に嫉妬したり、こんな事ばかり言う親に怒りの感情を抱いたりします。
その矛先は弟や妹に向いてしまって意地悪をしたり、母に反抗して育てにくさを感じてしまいます。
また、下に赤ちゃんが生まれた時にも嫉妬の炎がメラメラと燃えて、それが怒りになって意地悪な行動につながる時もあります。
子どもたちはお姉さん、お兄さんとして、立派に振る舞いたいのです。
でも、まだまだ子どもです。
他の兄弟がいない場所でギュッと抱きしめてあげましょう。
お兄ちゃんやお姉ちゃんとだけの特別な時間を持ってあげましょう。
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発達障害と意地悪な子の関係
最近、発達障害という言葉をよく耳にしますね。
発達障害とは、「様々な問題で、日常生活を送るのが難しい」障害です。
こだわりがあって頑固。だから、人に譲れない。ルールを変更できない。不意な変化が苦手で対応できない。
相手の気持ちが理解できない。だから、周囲の人が望んでいる行動が理解できない。
ごっこ遊びのルールが分からない。
感覚が敏感で、みんなが話す声が大きくて大嫌い。
様々な理由で、イライラして怒りっぽくなっています。
大人が何度注意しても、その注意の意味が理解できません。
子どももイライラするけれど、育てる大人もイライラして「育てにくい子」「意地悪な子」と感じてしまいます。
もし、子供が発達障害かも?と感じたら、一刻も早く保健所に相談してみましょう。
発達障害の子には、その子にあった適切な関わり方が必要です。
まとめ
いかがでしたか?
子どもから見た「育てにくさを」を書いてみました。
大人は、子供が自分の思った通りにならないと腹が立ちます。
それを子どもに平気で言ってしまいがちです。
でも、子どもから見ると、大人の行動は矛盾だらけかもしれません。
子どもには子どもの言い分があります。
ちよっと立ち止まって、子どもの「出来ていないこと」に目を向けすぎていないか振り返ってみてください。
叱る事が多かったら、まずは叱るのを止める。
そして、子どもなりに一生懸命生きている事を認めてあげましょう。
言葉でも、スキンシップでも。
子どもは徐々に変わっていって、意地悪な子から優しい子へと変わっていきますよ、きっと。
発達障害が気になる方はこちらの記事もご覧ください。
⇨アスペルガーを知ると見えてくる。育てにくい子にできること。
子育てについてはこちらもご覧ください。
⇨育てにくい子はもうイヤ。疲れた。愛せない。そんな時にすべき事
⇨子どもにすぐ怒る私。やめられないのは虐待?正しい育児って?
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